肩の腱は切れてもレントゲンだけでは正しい診断がつきにくい
肩の腱とアキレス腱、同じ腱の断裂でも、だいぶ様相が違いますね。
前回お話ししたように、肩の腱板は、肩の奥底に隠れて位置するので、見たり触ったりが難しい。骨ではないのでレントゲンに映らず、腱板が断裂していても頑張れば意外とバンザイまでできてしまう。
なんともまぎらわしい特徴がそろっている上、良くも悪くも「五十肩」という言葉は誰しも使っているため、よく分からないときにはとりあえず「五十肩」としておけば患者さんが納得してしまう傾向があります。結果、正しい診断までに時間がかかってしまうのです。
肩が痛くなった経過と診察の具合を組み合わせて、腱板断裂が疑わしい場合には、追加検査として画像診断のMRIを提案しています。