著者のコラム一覧
安井謙二整形外科医

東京女子医大整形外科で年間3000人超の肩関節疾患の診療と、約1500件の肩関節手術を経験する。現在は山手クリニック(東京・下北沢)など、東京、埼玉、神奈川の複数の医療機関で肩診療を行う。

中高年の多くが悩む「凍結肩」…患者からよくある3つの質問

公開日: 更新日:

 中高年の肩の痛みの中で頻度の高い「凍結肩」。患者さんから次のような質問をよく受けます。

①凍結肩は自然と治りますか?

 凍結肩の具体的な困りごとは、主に「痛み」と「肩が固まって動かない」の2つです。

 凍結肩を特に治療せず放置した場合、医学的には「痛み」と「動き」は発症から最初の3カ月ほどで速やかに楽になるとされています。

 発症3カ月以降については、引き続き「痛み」と「動き」は改善されてはきますが、最初に比べると回復の速度は遅くなってしまうようです。

 つまり、自然回復の度合いは一定ではないものの、放置しても改善します。ただし、発症から1~4年ほど観察した時点での最終結果では、発症前の肩と比べると、完全なところまでは治りきれていなかったといわれています。

②凍結肩が再発することはありますか?

 一度治った凍結肩が、再発することは考えにくいです。

 時折、「以前五十肩になったことがあるが、またかかった」という患者さんがいますが、この場合の「以前の五十肩」は、一時期、肩が痛くて動かしづらかったことを漠然と指していると思われます。それは、具合が悪い」というときに「風邪」を思い浮かべるのに近いものです。

 肩の専門家がしっかり診察すると、肩の痛みを「五十肩」でひとまとめにできず、さまざまな原因があります。きちんと診断のついた「凍結肩」とは異なる可能性が高いです。

③左(右)肩が凍結肩になりました。右(左)肩も凍結肩になることはありますか?

 せっかく片側の凍結肩が治ったのに、今度は反対側にも凍結肩を発症することはあります。中には、同じタイミングで左右両方の肩に凍結肩を発症する患者さんもいます。両方の腕がろくに使えないため不自由さも人一倍かと思われます。積極的に治療に臨むのが望ましいかと考えます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 2

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 3

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  4. 4

    大阪万博「遠足」堺市の小・中学校8割が辞退の衝撃…無料招待でも安全への懸念広がる

  5. 5

    「クスリのアオキ」は売上高の5割がフード…新規出店に加え地場スーパーのM&Aで規模拡大

  1. 6

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  2. 7

    「ダウンタウンDX」終了で消えゆく松本軍団…FUJIWARA藤本敏史は炎上中で"ガヤ芸人"の今後は

  3. 8

    189cmの阿部寛「キャスター」が好発進 日本も男女高身長俳優がドラマを席巻する時代に

  4. 9

    PL学園の選手はなぜ胸に手を当て、なんとつぶやいていたのか…強力打線と強靭メンタルの秘密

  5. 10

    悪質犯罪で逮捕!大商大・冨山監督の素性と大学球界の闇…中古車販売、犬のブリーダー、一口馬主