安井謙二
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安井謙二整形外科医

東京女子医大整形外科で年間3000人超の肩関節疾患の診療と、約1500件の肩関節手術を経験する。現在は山手クリニック(東京・下北沢)など、東京、埼玉、神奈川の複数の医療機関で肩診療を行う。

「凍結肩」でよくある質問 夜に痛みが強くなる一因は重力の影響

公開日: 更新日:

 中高年の肩の痛みの中で頻度の高い「凍結肩」。今回は患者さんからよく出る質問の2回目です。

【炎症とは何ですか?】

 炎症とは、体に雑菌が入ったり、ひどい捻挫をしたなど、体に何かダメージが及んだ時に、自分でそのキズを治そうとする自然反応です。傷んだ部位を治す材料を血流に乗せて速やかに患部へ運ぶため、局所の充血が起こり、患部が赤く腫れます。熱や痛みも覚えます。

 ただ、体の修復といっても、痛みを伴うことは厄介です。しかし、痛みを感じさせることで本人に注意喚起し、体に無理をさせないことで回復の一助になっているともいえます。炎症は体を守るのに大事な反応なのです。

【どうして凍結肩になるのですか?】

 凍結肩が発症する仕組みはまだわかっていないことが多いですが、まず肩の中心にある靱帯(=関節包)やその周りで炎症が起こります。炎症が治まり、組織修復が進む時、コラーゲンなどの修理用の部品が局所で増えます。

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