夏の紫外線は目のリスクがいっぱい! 白内障、翼状片、瞼裂斑…大人も子供も対策が大切
「たとえば、白内障は水晶体内の濁りによって目の中に入ってきた光が乱反射してモノが見えづらくなる病気です。本来、高齢者の病気とされていますが、年齢に関係なく屋外で長時間作業をして、紫外線を大量に浴びる漁師や農業従事者、建築作業従事者などに多いことが報告されています。これは紫外線が水晶体内のタンパク質を変質させるからだといわれています」
白目の表面を覆う結膜の組織が紫外線による刺激で角膜に入り込むように増殖する翼状片は、白目の充血や異物感、視力低下や、ものが二重に見えるといった症状を引き起こす。
紫外線は角膜の上皮細胞を脱落させて目の中に炎症を起こしたりもする。とくにメガネやコンタクトレンズを装着している人のなかには、横から入ってくる太陽光が角膜の裏にある前房と呼ばれる空間で変に屈折して反対側の組織に集まって瞼裂斑といわれるやけどを起こすこともある。
さらに、目の一番奥にある網膜の外側にある網膜色素上皮細胞を損傷することがある。これは黄斑変性症の発症リスクを高めることもわかっている。