「自律神経」を守って酷暑を健やかに乗り切る5つのポイント
夏は自律神経が疲弊しやすい。今年はすでに厳しい暑さに見舞われ、これからさらなる酷暑が予想されている。なるべく自律神経に負担をかけないように乗り切りたい。東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身氏に聞いた。
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自律神経は、体温、血圧、呼吸、心拍数、消化吸収、睡眠、摂食など、ヒトが生命を維持するために必要な働きをすべてコントロールしている。活動時や昼間に活発になる「交感神経」と、安静時や夜に活発になる「副交感神経」の2つの神経系統で成り立っている。
「気温が高い夏は、体温を一定に保つために自律神経が酷使されます。体内の熱を放散するため、発汗を促したり、体表の血管を拡張して血流を増やします。室内と屋外の温度差、強烈な紫外線、暑さによる睡眠不足なども自律神経に負担をかける要因になります」
自律神経が疲れ果て、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまうと、胃腸の不調、便秘や下痢、食欲不振、頭痛、めまい、抑うつ、不眠、慢性疲労、倦怠感、動悸など、心身のさまざまな不調を引き起こす。さらにそのまま放置していると、寿命を縮める危険があるという。