健康寿命は経済力で決まる(1)低所得者は野菜や果物を食べず歯が悪い

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 所得格差が健康格差を生み出すことは、かなり以前から世界中で知られていました。日本では今世紀に入ってから経済格差は顕在化し始め、徐々に拡大する傾向にあります。どのような健康格差が生じているのでしょうか。

 厚生労働省の「国民健康・栄養調査(2018年)」によれば、低所得層(年収200万円未満)は、高所得層(年収600万円以上)と比べて、次のような傾向が強いことが指摘されています。

野菜の摂取量が少ない(男性)
・果物の摂取量が少ない(女性
・喫煙率が高い(男女とも)
運動不足の傾向が強い(男女とも)
・健診を受けていない人が多い(男女とも)
・歯が悪い(男女とも)

 野菜や果物の摂取が少ないのは、値段の割に腹が満たされないからと説明されています。確かに、炭水化物や脂質をたっぷり含んだ食事のほうが満足度は高いでしょう。しかし、カロリーの取りすぎは、肥満の原因です。

 大和総研が17年に発表したリポートによれば、低所得層の肥満者の割合は、男性約38%、女性約26%で、平均(男性28.3%、女性19.8%)よりも、かなり高い数字になっています。

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