ソーセージやハムなどの加工肉の食べ過ぎで糖尿病リスク上昇?
牛肉や豚肉などの肉類は、タンパク質の摂取には欠かせない食品ですが、その一方で、動物性の脂肪を多く含み、取り過ぎは健康に悪影響を与える、という指摘も多くあります。特に、牛や豚、羊などの赤身肉や、ソーセージやハムなどの加工肉は、心臓病や脳卒中などの動脈硬化に関連する病気のリスクを増加させることが、これまでの多くの研究で指摘されています。
糖尿病になるリスクを増加させる、という報告もあります。ただ、こうしたデータの多くは欧米人を対象としたもので、日本人のようなアジア人種でも、同じであるとは限りません。
また、鶏肉など、比較的健康的といわれる肉類でも、そうしたリスクがあるかどうかは、まだデータが不足しています。
今年のランセットという一流の医学誌の姉妹誌に、アジアを含む世界中のデータを集めて解析した、肉の摂取と糖尿病リスクについての研究結果が報告されています。それによると、赤身肉を1日100グラム多く取ると10%、加工肉を1日50グラム多く取ると15%、糖尿病になるリスクが増加している、という結果が得られました。
鶏肉などでも同様の傾向はありましたが、赤身肉や加工肉に比べると、その影響は小さくなっていました。特にソーセージやハムなどの取り過ぎは、糖尿病のリスクも高めると、そう考えて注意する必要がありそうです。