心臓病のリスクをアップさせる「超加工食品」について考える
食事・食品と心血管疾患の関係については、これまでも世界中でさまざまな研究が行われています。そうした中で、近年よく目にするのは「超加工食品」というものです。
保存料、人工的なうまみ成分、油脂といったさまざまな添加物が含まれ、糖分、塩分、脂肪分を多く含む加工食品を指します。カップ麺やレトルトなどのインスタント食品、冷凍食品、菓子パン、シリアル、ソフトドリンク、スナック菓子、加工肉などが該当します。
こうした超加工食品の消費量は世界的に増加していて、日本も同様です。東京大学の研究によると、20~69歳の388人の食事記録を調査したところ、1日の総エネルギー摂取量の30~50%を超加工食品が占めていたといいます。いまや超加工食品は日本人の普段の食生活に深く浸透しているのです。
そうした世界的な傾向から、海外も含めて超加工食品と病気の関係についての研究が盛んに行われています。これまでも、超加工食品の摂取は肥満、高血圧、がんなどのリスク上昇に関係しているとする研究結果が報告されていて、もちろん心血管疾患との関連も確認されています。