(4)睡眠時無呼吸のスクリーニングにもピッタリ…個人レベルでの改善に役立つ
一方、ウオッチは脈拍や呼吸数をもとに、無呼吸状態を検出します。自分のウオッチを使えるので、返却などの煩わしさはありませんし、結果は朝起きたとき、スマホアプリで簡単に確認できます。
肝心の精度ですが、従来の方法と大差ない(むしろウオッチのほうが正確)という研究結果が出てきています。そのためアメリカ食品医薬品局(FDA)は昨年9月、アップルウオッチの1機種について、睡眠時無呼吸症候群の検出に有効という承認を与えました。つまり、アップルウオッチで睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングを行ってよいことになったわけです。日本でそうなるのも時間の問題でしょう。
ただし、ウオッチで睡眠時無呼吸症候群の可能性が示されたとしても、素人判断はいけません。正確な診断のためには、病院に一晩入院して、ポリソムノグラフィーという検査を受ける必要があります。脳波計、心電計、筋電計、パルスオキシメーターなどの医療機器を装着した状態で一晩寝るだけです。
睡眠時無呼吸症と診断されると、健康保険で治療装置のCPAP(シーパップ)を貸し出してもらえます。気になるひとは、専門医に相談してみるといいでしょう。 =おわり