(4)睡眠時無呼吸のスクリーニングにもピッタリ…個人レベルでの改善に役立つ
スマートウオッチは、脈拍、呼吸、体の動き、体温などを検知して、眠りに入った時間、浅い眠りと深い眠り、途中で起きた回数などを計測することができます。しかもスマホアプリで睡眠パターンをグラフ化して表示することもでき、個人レベルでの睡眠改善に役立てることができるのです。
しかし単純な睡眠管理にとどまらず、近い将来、医療機器のひとつとして使われるようになるはずです。というのも、ウオッチの睡眠記録機能が、睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングに有効であると、多くの研究で示唆されているからです。
現在広く行われているスクリーニング方法は、パルスオキシメーター(血中酸素飽和度を測定する装置)を用いるものです。片方の薬指か中指に一晩中装着して、酸素飽和度の変化を記録し続けます。睡眠中に無呼吸状態になると酸素不足に陥るので、その時間や回数をもとに医師が判断してスクリーニングするわけです。
しかしパルスオキシメーターは、医師の処方に基づいて貸し出され、測り終わったら返却する必要があります。しかもデータ解析には数日から1週間程度を要し、かなり面倒です。