巨人独走許すセ5球団の不甲斐なさ CSは廃止せよと言う理由
今年の巨人は間違いなく強かった。ただし、大差をつけられる中日、阪神、そして4位のDeNAまでは、戦力的に大きな差があったとは思えない。巨人の強さと同時にセ5球団の不甲斐なさも際立つ。
捕手出身の矢野監督が率い、守りの野球を掲げながら、12球団ワーストの70失策を記録する阪神は、ベンチの采配も用兵も一貫していないように映る。いい投手力を持つ中日だって、ようやく貯金3というチームでは本来はない。豊富な駒を生かし切れていない印象である。
■「12球団の半分」はおかしい
それでも、CSになれば、番狂わせは起きる。過去に何度か“下克上”があったように、負けてもともとのチームにはプレッシャーがない。
巨人独走の今年の展開で、万が一、いや、確率的にはもっと高い下克上が起きたら、巨人ファンでなくても釈然としないのではないか。少なくとも私は納得できない。今季の中日や阪神が、日本シリーズ進出にふさわしいチームとは言えないだろう。
30球団もある米メジャーと違い、12球団しかない日本のプロ野球で、そのうちの半分に日本シリーズ進出の可能性を残すCSは、どう考えてもおかしい。CSは、消化試合をなくすという営業的目的は果たせても、もっと大事なペナントレースの重みを無にする。CSは廃止すべき――とこれからも言い続ける。