阪神“ぬるま湯体質”唯一の特効薬は…ファンの甲子園離れ
2度にわたるコロナ騒動に対する阪急阪神HDトップの怒りに、阪神が大慌てだ。
9日、揚塩球団社長が今季限りの辞任を表明したのに続き、11日には遠征先の名古屋市内で規則を破って会食した福留ら11人に制裁金を科したと発表。いずれも阪急阪神HDの角和夫代表取締役会長が、度重なるコロナ騒動について、「きっちりとケジメをつけさせなければいけません」と激怒したことを受けての動きなのは間違いない。
とはいえ、よしんば球団社長に加えてオーナーや監督のクビをすげ替えたところで、球団内部にはびこるぬるま湯体質が変わるとは思えない。
阪神がどれだけ負けようと、内部が問題を起こそうと、球団はカネを生み出す打ち出の小づちのようなもの。球団が発表した今年3月期の決算によれば、今期は3億8400万円の黒字、利益剰余金(内部に蓄積されている利益)は88億9800万円にのぼる。現状のままでも山ほど稼ぐ優良企業だからだ。
■球団にとって入場料収入が要
そんな阪神のオーナーがかつて、顔色を失ったことがある。1996年は勝率5割が一度もないまま2年連続最下位。観客動員数が200万人を割り、28年ぶりに赤字に転落した。