「開幕投手・藤浪」「4番・佐藤輝」…開幕直前に思う阪神優勝よりもうれしいこと
また、2年目の佐藤はオープン戦も絶好調で評判が良く、今や大山との拮抗した4番争いというより、「4番・佐藤」の内定で異論なしといった状態だ。この佐藤については、とにかく今年こそは1985年の掛布・岡田以来となる生え抜き日本人の30本塁打超えを果たしてほしい。大山も28本の翌年(昨季)が21本と下降したのが痛かった。果たして佐藤はどうなるのか。オープン戦で高打率を維持し、三振が減っているのは頼もしいが、やっぱり佐藤に期待するのはホームランだ。
しかし、いくら佐藤がブレークしたからといって、虎の和製大砲の長男坊的存在であった大山悠輔が輝きを失ったら喜びも半減する。この際、打順は下位であってもなんでも良いのだが、大山と佐藤の両雄が並び立ってこそ虎党の理想形となるのではないか。近年は3年目の井上広大やルーキーの前川右京ら高卒大砲の発掘・育成にも力を入れている阪神だが、それも大卒ドラ1の2人が大成してこそのオプションだろう。いずれにせよ、かつては帯に短し襷に長しの中間選手が多かった阪神を思うと、今は楽しみが多くなったものだ。
最後に近本。彼はもう一人前と思いたいが、ひとつ気になるのは毎年のスロースタートだ。昨年もその前年も、中盤あたりから打ちまくって終わってみれば良い成績なのだが、これが最初から発揮できれば首位打者だって狙えるだろう。
近本が首位打者で、大山と佐藤が30本塁打を超えて、藤浪が復活……なんてことになれば優勝よりもうれしい。