矢野阪神が開幕3連敗 リリーフ陣の不安と伝統的な育成能力への期待
矢野阪神の開幕カードは昨年の覇者・ヤクルトに3連敗という最悪の結果に終わった。うち2敗が完封負け。打てないときはとことん打てず、あっさりシャットアウトされるところは、なんだか既視感たっぷりである。
とはいえ、それよりダメージが大きかったのは初戦の逆転負けだ。五回終了時点で7点差のリードをひっくり返され、よりによって開幕投手・藤浪晋太郎の勝ち星を水の泡にしてしまうとは今後にかかわる大失態だ。藤浪があそこで1勝をもぎとっていれば、どれほど大きかったことか。
最大の敗因はリリーフ陣の乱調だ。特にセットアッパー・岩崎優と、スアレスに代わる新クローザー・ケラーがともに失点したのは、開幕前から指摘されていたウイークポイントが露呈された感じがして後味が悪い。岩崎は近年の勤続疲労と今キャンプでのスロー調整、ケラーは新型コロナウイルスの影響による来日遅れに加え、そもそも未知数の新外国人。他のリリーフ投手もこれといって目立つ者はおらず、みんな横一線といった感じだ。最初からわかっていた不安要素で負けるというのはなんだかダメージが大きい。