WBCフル稼働の侍戦士を襲う「燃え尽き症候群」の懸念…松坂は故障、イチローは胃潰瘍
選手にとっては、ここからが本番である。
2009年の第2回大会以来、3大会ぶり3度目のWBC優勝を決めた侍ジャパン。しかし、喜びが大きい分、公式戦への反動が懸念される。
過去、WBC後に「燃え尽き症候群」のようになり、その年不調にあえいだ選手は少なくない。調整を前倒しにしたことで無理が生じ、故障したケースもある。中でも09年、日本がWBCで2大会連続Vを果たした年は顕著だった。
日本代表の正捕手として出ずっぱりだった城島(マリナーズ)や、米国との決勝戦で先発した松坂(レッドソックス)は、開幕直後にケガが発覚。決勝戦であの勝ち越し打を放ったイチロー(マリナーズ)はストレスが原因か、開幕直後に胃潰瘍を発症して、故障者リスト入りした。
NPB所属選手でも、WBCで憧れのイチローと一緒にプレーした川崎(ソフトバンク)はキャリアワーストの打率.259。主戦投手として活躍した岩隈(楽天)もシーズン最多被安打と、不安定な投球が目立った。青木(ヤクルト)も調整に狂いが生じ、前半戦は打率.249。内海(巨人)も序盤はサッパリで、原監督に「偽侍」と叱咤されている。