ポストコロナの道標 SDGs本
-
「ろうと手話」吉開章著
ろう者が直面してきた生きづらさや問題を詳述しながら、多くの聴者が知らない手話を取り巻く環境や歴史を明らかにする。 日本のろう教育は明治時代に始まり、指文字や手真似などを使った「手勢法」という…
-
「中絶がわかる本」ロビン・スティーブンソン著 塚原久美訳、北原みのり監修
2017年にトランプ政権となって以降、アメリカでは安全で合法的な中絶を受けることがどんどん難しくなり、“性と生殖の権利に対する脅威”がエスカレートし続けているという。テキサス州では、妊娠6週目以降の…
-
「グローバリゼーション」伊豫谷登士翁著
モノやカネ、人が国境を越えて移動することを「グローバリゼーション」と呼ぶとすれば、コロナ禍はグローバリゼーションとは相反する日々だ。そこで本書では、移動の制限でこれまでの生活様式や価値観までも変化さ…
-
「ぼくはテクノロジーを使わずに生きることにした」マーク・ボイル著、吉田奈緒子訳
現代人の生活は、あらゆるテクノロジーの上に成り立っている。パソコンやスマホなどのIT機器はもちろん、電子レンジも冷蔵庫もエアコンもすべてテクノロジーだ。 しかし著者は、多くの現代人が“あって…
-
「汚染水海洋放出の争点」渡辺悦司ほか著
SDGsの目標14に掲げられている「海の豊かさを守ろう」。2021年4月、日本政府はこれに逆行するような決定を下した。福島原発事故で増え続ける、放射性物質「トリチウム」を含む処理水の海洋放出だ。 …
-
「肉食の終わり」ジェイシー・リース著 井上太一訳
肉食や畜産について問い直す書籍は数多い。地球環境に負荷をかけ肥満の原因になるとして、消費者にビーガンやベジタリアンになって肉食文化に反対するべきだと説いてきた。 しかし本書では、そうした問題…
-
「グリーン・ジャイアント」森川潤著
2020年7月、20世紀を支えた化石燃料型の経済が気候変動型の経済へとシフトする象徴的な出来事が起きた。エネルギー界の王座に君臨し続けてきたエクソン・モービルを抜き、名の知られていない地方のエネルギ…
-
「エレガント・シンプリシティ」サティシュ・クマール著 辻信一訳
「シンプルであることこそが、持続可能性への道」と説く著者は、環境先進国のイギリスにおいて先駆的なエコロジストとして知られる人物だ。本書では、イギリスのエコロジー雑誌「リサージェンス」の編集主幹となり、…
-
「世界を貧困に導くウォール街を超える悪魔」ニコラス・シャクソン著、平田光美他訳
タックスヘイブン(租税回避地)が犯罪の世界と金融エリートや外交をつないでいる実態を明らかにした「タックスヘイブンの闇」の著者。新たに記した本書では、世界の不平等を悪化させるロンドンの金融街「シティ」…
-
「ルポ 森のようちえん」おおたとしまさ著
近年注目を集めている「森のようちえん」。園舎の中ではなく、自然体験活動を基礎とした新たな幼児教育の形だ。本書では、SDGsとも親和性の高いその活動内容や子供に与える影響などを紹介している。 …
-
「火星に住むつもりです」村木風海著
地球温暖化の原因となっている温室効果ガス。中でも二酸化炭素はとくに影響が懸念されており、世界中で排出量を減らす道が模索されている。 しかし著者は、高校2年生のときに“空気中の二酸化炭素を除湿…
-
「地球温暖化」田中優著
20年以上にわたり地球温暖化の危機を説いてきた著者が、その原因と対策を分かりやすく解説する。 地球温暖化による熱波のレベルは年々上がり、2020年夏にはロサンゼルスで49.4度を記録。豪雨被…
-
「貧困のない世界を創る」ムハマド・ユヌス著 猪熊弘子訳
300年前に近代資本主義が登場し、ビジネスは成長し続けてきた。しかし、世界の総所得の94%は40%の人々にしか行きわたらず、残る60%は世界の総所得のたった6%で生活しているのが現実だ。 そ…
-
「子どもの虐待はなくせる!」関東若手市議会議員の会著
著者は、11人の若手市議会議員から結成された児童虐待防止プロジェクトチーム。彼らは児童養護施設や児童相談所などの視察を行いながら、さまざまな勉強会を行ってきた。その結果たどり着いた答えは「なぜ児童虐…
-
「日本の食と農の未来」小口広太著
日本の食料自給率は40%を下回っている一方、飽食の時代も続いている。しかし、このまま地球環境が悪化し、農作物の輸出入に不測の事態が起きたら、私たちの食卓はどうなるのだろうか。本書では、持続可能な社会…
-
「2030 未来への分岐点Ⅰ」NHKスペシャル取材班編著
今年放送されたNHKスペシャルの書籍化。私たちが直面する地球の危機の現状を解説しながら、各分野の専門家が2030年を分岐点とした“その先にある未来”について語っている。 異常気象や食料危機、…
-
「限界風俗嬢」小野一光著
SDGsのゴール5に示されている「ジェンダー平等を実現しよう」。 この目標を達成するため、平等以前に「人身売買や性的、その他の種類の搾取など女性及び女児に対するあらゆる形態の暴力を排除する」…
-
「SDGsの不都合な真実」川口マーン惠美他著 杉山大志編
世界中で大流行の「脱炭素」。SDGsのゴール7にも「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」と掲げられている。しかしその背景には意外な落とし穴があるとして、本書では各分野のスペシャリスト12人が徹底…
-
「貧困パンデミック」稲葉剛著
昨年から続くコロナ禍は日本の貧困問題を可視化させ、「公助」が機能しない国であることを明らかにした。本書では、住居支援を中心に困窮者支援に長年取り組んできた著者が、コロナ禍で起きてきた貧困や格差の現実…
-
「女性差別はどう作られてきたか」中村敏子著
SDGsの5番目のゴールとして掲げられているのが「ジェンダーの平等を実現しよう」だ。男女平等が叫ばれて久しいが、「#MeToo運動」や五輪組織委の森前会長による女性蔑視発言なども記憶に新しく、女性差…