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「常識なんてにゃんセンス」リベラル社編

 19世紀に生きたドイツの哲学者、フリードリヒ・ニーチェ。現代を生きる私たちの指針になるような数多くの言葉を残した人物だが、哲学書を読むというのはなかなかハードルが高い。そこで本書は、ニーチェの言葉に猫の写真を添えて解説。難しい言葉でも、癒やし度満点の猫の写真とともに見ていくと、スッと心に入ってくるから不思議だ。

 例えば、「成熟とは、子供のとき遊戯の際に示したあの真剣味をふたたび見いだしたことである」。大人になると経験も増え、物事に新鮮味を感じなくなる。しかし、まっさらな心を持ち続けて物事を見つめ、喜んだり興奮したりすることができれば、いつでも世界は広がる。大人の英知を備えた上で童心に帰ることができれば、それこそが成熟というものだ。こんな解説に、猫が紐で一心不乱に遊んでいる写真が添えられている。

 猫の写真に癒やされながら、人生を考えてみるのも悪くない。(リベラル社 1100円+税)

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