高倉健アンケート ヤクザ映画がトップ10にゼロだった意外
新春早々、朝日新聞の映画記事がネット上で物議をかもした。同紙は、「あなたの好きな“健さん”(高倉健)映画」のアンケートを、デジタル会員登録者を対象に実施。その結果が随分、偏っているというのである。
理由は東映のヤクザ映画がランキング上位にないから。上位10本に1本もなかったのだ。1位は「幸福の黄色いハンカチ」。2位「鉄道員(ぽっぽや)」、3位「八甲田山」、4位「あなたへ」、5位「南極物語」と続く。
これではヤクザ映画のファンは「なぜ?」という反応だろうし、健さんのヤクザ映画に心酔した人には随分と心外な結果だろう。ちなみに、「網走番外地」が辛うじて11位。「昭和残侠伝 唐獅子牡丹」は17位と涙をのんだ。
記事でも、「健さんをヒーローにした任侠映画の作品は、『嫌い』『見ていない』という声が意外に目立った」と、ヤクザ映画をハナから相手にしていないかのような声を取り上げていた。任侠映画ファンの熱狂的な発言も載せてあるが、紙面から締め出されているような印象だ。
「嫌い」「見ていない」でいうと、そもそも「見ていない」層が多かったのではないか。ランキング上位はテレビでよく放映される作品ばかりで、健さんの熱心なファンが少なかったともいえる。