(3)「朝立ち」がないのは血管老化のサイン…男性ホルモンと密接に関係
元々、男性ホルモンは女性ホルモンより血管保護作用が弱い。それに加え加齢やストレスでテストステロンが下がってくると、血管の脆弱性は高まってしまう。けれども、普通に生活していて自分の血管が硬くなってきているかを自覚するのはなかなか難しい――。
そのわかりやすいチェックポイントを紹介したい。それはズバリ「朝立ち」。「そういえば、最近ないかも……」と思ったら、「健康に気を付けて」という警告かもしれないのだ。実は、朝立ちは性的興奮での勃起とは異なる大事な男の生理。甘くみていると命を縮める危険性がある。女性の生理である月経はよく知られている。ストレスや加齢でホルモンバランスが乱れると、心身共にさまざまなトラブルを起こす。男の朝立ちもしかりで、男性ホルモンレベルと密接に関係している。
朝立ちの仕組みを医学的に簡単に説明したい。
我々の睡眠は「レム睡眠」(浅い眠り)と、「ノンレム睡眠」(深い眠り)を、およそ90分ごとにくり返している。このレム睡眠のときに、身体機能を調節するために副交感神経が働いて内臓などを動かしている。そして、腸の親戚であるペニスも反応して勃起している。目覚めのときに自覚する勃起がいわゆる「朝立ち」。