「彼らの手から星条旗を取り戻したい」全米同時デモで目立ったアメリカ国旗
アメリカ全土で5日(土)、反トランプの抗議行動が同時開催された。トランプ大統領が「解放の日」と呼んだ関税発表の3日後のことである。大都市を含む1500カ所、合計50万人が参加したと推測され、ニューヨークでも数千人がデモ行進した。政権誕生以来最大規模の抗議行動として、メディアも大きく取り上げた。
デモは「Hands off=触るな!」と題され、プラカードに書かれたメッセージは驚くほど多岐にわたった。「社会保障に触るな」「海外支援に触るな」「教育に触るな」「憲法に触るな」。そして「大統領は王様ではない」さらには「トランプはファシストで独裁者」「イーロン・マスクを強制送還せよ」という過激なものまで、現政権に対し多くが怒りをぶちまけた。
関税への反発も大きい。70代の白人男性が掲げるプラカードには、トイレのイラストと共にこう書かれていた。「私の401k(個人年金)は流されてしまった」。他の多くのアメリカ人と同様に年金を株で運用していたのが、今回の大暴落で劇的に目減りしてしまったことを言っている。
また彼は「アメリカが独裁に向かっているのが非常に心配だ」と語り、隣にいた彼の妻は「日本を含め同盟国に与えている影響にとても憤慨している」とつけ加えた。