東映が「あぶない刑事」ファイナルで挑む“独り勝ち東宝の壁”

公開日: 更新日:

 通称「あぶデカ」は1980年代後半に連ドラがスタートして以降、たびたび特番が放送されてきた。映画はすでに6本。ところが、最新作の7本目をもって終止符を打つという。この7本という数字は刑事モノのシリーズ映画としては世界初。そういった記録も打ち出しつつ、公開まで盛り上げていくというプランだ。公開は2016年正月の予定。来年の作品を1年も前から発表するのは“あぶデカ”が東映の切り札だからだろう。

 映画ジャーナリストの大高宏雄氏が言う。
「自社のアクション映画の伝統を持って勝負に出たという印象。いわば、東映の決意表明の表れといえるでしょう。これを機に原点回帰、アクション映画の王道をとことん貫いてほしいです」

 05年公開の劇場版「まだまだあぶない刑事」から10年。連ドラでいえば、30年近く前の作品である。新作では定年間際になったタカ&ユージが横浜の街を往年のように駆け回るという。気づけば、俳優自身もいいおトシ……。いろんな意味で“あぶない”賭けだが、アクション映画というお家芸に社運をかけた東映の矜持が見ものである。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  2. 2

    ニデック永守重信会長の堪忍袋の緒が切れる? 「売上高4兆円」達成に不可欠な牧野フライスの買収が難航中

  3. 3

    巨人・田中将大の早期二軍落ちに現実味…DeNA二軍の「マー君攻略法」にさえなす術なし

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    茨城県知事の異常な県政を朝日も毎日も報じない不思議…職員13人が自殺?重大事件じゃないか!

  1. 6

    立憲民主党の凋落は自民党以上に深刻…参院選改選組が国民民主党に露骨なスリ寄り

  2. 7

    小芝風花&松坂桃李は勝ち組、清野菜名は貧乏クジ…今期ドラマ「トップコート」所属俳優の泣き笑い

  3. 8

    阿部寛「滑舌問題」はクリアできそうだが…新日曜劇場『キャスター』で国民的俳優が試される“唯一の心配事”

  4. 9

    浜田雅功の休養の裏で着々と進む松本人志との"今夏ダウンダウン完全復帰計画"…プラットフォームに本腰

  5. 10

    誰トク?広がる地方私大の公立化…見送られた千葉科学大は「加計学園」が運営撤退も大学存続