3代目“散歩人”高田純次の魅力は「あまりのいい加減さ」
別の日。歌舞伎座の前を行く女性に「コーヒーでも飲みませんか」と声を掛けたものの、その女性には無視され、後ろを歩くオバサン2人組が自分たちが言われたと勘違いして高田を見たので「違う違う。オバサンとコーヒー飲むわけないだろ」と酷い言いよう。それで言われたオバサンも怒るわけではない。こういう空気を出せるのはなんといっても高田の魅力。
セクハラだなんだとなにかとうるさい昨今、ババアと言って怒られないどころか、逆に喜ばれるのは毒蝮三太夫と高田純次くらいでは。
“殿様の散歩”と揶揄された加山と比べ、高田の散歩はいかにもテキトーだが、噴き出してしまいそうで目が離せない。
この時間帯の散歩番組はそもそも中高年相手のものだったが、高田を起用したことで、ぐっと視聴者層が若くなったのではないか。「シャレオツな店だね~」なんて高田が言うたびに、おそらくこれまでの視聴者層だったお年寄りはポカ~ンとしているのではないかと思うが、そのうち高田に影響され、「シャレオツ」を使いこなすジジババが増えたら、ちょっと愉快だ。