<第1回>「文春」好調の秘訣 なぜスクープを飛ばせるのか
「週刊文春」の快進撃が止まらない――。
今年に入ってベッキー&ゲス川谷の不倫騒動、甘利明大臣口利き金銭授受疑惑、SMAP分裂騒動、清原和博覚醒剤逮捕、イクメン代議士宮崎謙介の不倫、神戸連続児童殺傷事件少年A直撃等々、文春発信のニュースが世間を大いに騒がせている。
新聞やテレビが「週刊文春によると」と後追いして報道し、また、マスコミを敵対視する傾向にあるネット住民からも「またしても“文春砲”炸裂か」と畏怖の念を抱かれているほどだ。
いったいなぜ文春はスクープを飛ばせるのか。今回、日刊ゲンダイ編集部から好調の秘訣について書いてくれないかというリクエストがあり、とまどいつつも書かせてもらうことにした。
私は20年間「週刊文春」記者として勤務し現在は独立したが、やはり人一倍愛着はあるし何より忠誠心が強かったと自負している。それゆえ以下は、個人的な見解が含まれていることをどうかご容赦願いたい。
2016年に入ってからの絶好調の理由だが、まず新谷学編集長が復帰したことが挙げられる。昨年新聞等でも報じられたが「週刊文春」の春画特集で「編集上の配慮を欠いた点があり、読者の信頼を裏切ることになった」として3カ月休養することに。