「安全地帯」元ドラム田中裕二さん 今はカフェ経営に情熱
「ワインレッドの心」「悲しみにさよなら」などヒットを連発した「安全地帯」。6年前に完全復活し、3年前にはオリジナルアルバムを発売して話題になった。リーダーの玉置浩二は今も全国ツアーをしているが、ドラムだった田中裕二さん(58)は今どうしているのか。
■食うために始めたはずが……
「いらっしゃいませ。奥にどうぞ」
上野から京成電鉄、北総鉄道を乗り継いで約40分。西白井駅に近い閑静な住宅街にある「Y's cafe」を訪ねると、白いシャツに蝶ネクタイ、黒ズボン姿の田中さんがいた。
「当店は91年にコーヒー豆の輸入卸販売業をしている『珈琲の遠山』さんの直営店『カフェ・ド・とおやま』としてオープンし、94年にボクが引き継ぎ、06年6月に現在の店名に変えました」
サンドイッチやカレー、パスタ、ピザなどもあるが、当然、「とくに評判がいいのはコーヒー」だ。
「とにかく風味が別格なんですよ。豆の仕入れ先の『珈琲の遠山』さんは遠山克利社長自らが海外の産地へ出向き、指定農園で天日干しした生豆を直接輸入して手焼き直火焙煎。ウチはその出来たての豆だけを購入してるから、フレッシュで香りも味の深みも際立ってる。それをペーパードリップで一杯一杯入れてます」