「安全地帯」元ドラム田中裕二さん 今はカフェ経営に情熱
■井上陽水のバックバンドに抜擢で「あれよあれよ」
さて、北海道旭川出身の田中さんは、別のバンドのドラマーとして活動していたが、同じ旭川生まれの玉置浩二の熱心な誘いを受けて、77年、「安全地帯」に参加。一時、家業の自動車整備工場を継ぐために旭川に戻ったこともあったが、82年に再加入。83年、「ワインレッドの心」が大ヒットした。
「北海道でくすぶり、どうにか上京したけど、あんまりパッとしなかった。ところが、『安全地帯』が井上陽水さんのバックバンドに抜擢されてからはまさに“あれよあれよ”。神風でしたね、ハハハ」
それからも「恋の予感」「熱視線」「悲しみにさよなら」と連続ヒット。押しも押されもせぬ人気バンドになった。
「でも、だんだん5人のメンバーの音楽志向が違ってきましてね。それで88年12月発売のベストアルバム『I Love Youからはじめよう~安全地帯BEST~』を最後に個々で活動しようってことになったんです」
田中さんはその後、元「C-C-B」の渡辺英樹などとバンドを組むも、90年の「安全地帯」の活動再開以降は復帰と休止を繰り返している。
「これからも活動は続けますよ。ただ、ロングツアーは状況次第でしょう。ボク? 基本的には毎日店に出てます。営業時間は10時から21時まで。不定休のため、事前にお電話いただくのが確実です」