元祖「女に嫌われる女」 裕木奈江の自立心と強さの原点
裕木が誕生した直後に両親が離婚。母親が再婚したため、母方の祖母が裕木を養女にして育てた。明治43年生まれの祖母は美容師として生計を立てるが、裕木の将来を心配して、芸者にさせようとしたこともあった。年齢差60歳の祖母から自立して生きることを教え込まれた裕木は、自ら文化庁の新進芸術家海外留学制度に応募し、ギリシャで演技の猛勉強の後にハリウッド進出。若い頃からの夢を実現する姿勢は、当時からブレていない。
だが裕木は永遠に「女に嫌われる女」であり続ける。なぜなら、あどけなさが残る顔立ちと、強い精神を持つ女に惹かれる男はゴマンといるからだ。好きな男を奪われてしまいそうな“脅威な女”を、女たちはいつも本能的にキャッチしている。
(ライター・佐々木真理)