米アカデミー作品賞 映画「ムーンライト」受賞の深読み
■製作総指揮を務めたのはブラッド・ピット
そして「ムーンライト」の作品賞受賞は、この男が誰よりも喜んでいるのではないか。同作のエグゼクティブプロデューサー(製作総指揮)を務めた俳優のブラッド・ピット(53)だ。最近はアンジェリーナ・ジョリー(41)とのドロ沼離婚や新恋人との同棲などプライベートの話題の方がお盛んだっただけに、一矢報いた格好だ。
「これまでも複数の作品を手がけており、プロデューサーとして一定の評価を得ています。しかも『マネーボール』(11年)や『それでも夜は明ける』(13年)といった賞レースに乗るものだけでなく、『ボヤージュ・オブ・タイム』(16年)といった小規模な作品まで多岐にわたる。ブラピに限らず、ハリウッド俳優や女優はセルフブランディングに長けている人が多く、40すぎると主役級の役者でもオファーが来なくなる状況を見据え、プロデュース業を並行するケースは珍しくない。トム・クルーズやジョージ・クルーニー、キャメロン・ディアスらもそう。エンタメ路線のトムに対し、ブラピはマイノリティー側に立った作品を手がけることが多い。社会に対する問題意識の高さに加え、時代の風潮や世相を読むのはうまいのかもしれません」(前出の平田氏)
嫁さん選びは失敗しても男として名を上げた。