「運動後は舌が敏感」 森脇健児が27歳で気づいた酒の味
それをますます実感させてくれたのは41歳の時にレギュラーをいただいた「走る男~日本縦断2500㎞の旅~」(東名阪ネット6、08年4月~09年3月)です。この番組は北海道・洞爺湖から沖縄・那覇の首里城までの約2500キロを1年かけて実走し、その土地で出会った人たちや風景を紹介するのですが、一日のランニングを終えた後のお楽しみが宿泊地で味わう地酒や焼酎でした。
制作予算の関係で宿泊先も食事もぜいたくはできません。でも、それがよかった。そこに住んでる人が普段、口にしてる総菜や料理って、地元で造られるお酒との相性がいいんですよ。
ロケ中、走るのは毎日40キロほどでしたが、だんだん「頑張って走ったら今晩、どんな料理とお酒が待ってるんだろ?」と思えてきましてね。シリーズが回を重ね、日本全国を旅するたびに新しい発見や出会いがあって、たくさん貴重な体験もさせてもらいました。
2月からスタートしたCS旅チャンネルの紀行番組「離島酒場」もありがたい番組です。「全国各地の離島の居酒屋へ足を運んで、島ならではの酒と肴を味わう」なんて僕にうってつけの企画じゃないですか。第1回の訪問地が伊豆諸島の絶海の孤島・青ケ島。ここはサツマイモで造る「あおちゅう」という島独特の焼酎がありまして、個性的な香りと味は、くさやの干物によく合うんですよ。
これから長崎・五島列島の福江島、八丈島と放送予定で、先日は兵庫・瀬戸内の家島でロケを終えたばかり。これからどんな島でどんな酒を味わえるのか、すごく楽しみです。