著者のコラム一覧
吉川圭三映像プロデューサー

1957年、東京都生まれ。82年日本テレビ入局。「世界まる見え!テレビ特捜部」「恋のから騒ぎ」「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」などを手掛ける。現在、ドワンゴのエグゼクティブプロデューサー、早稲田大学表現工学科講師を務める。著書に「たけし、さんま、所の『すごい』仕事現場」(小学館)、「全力でアナウンサーしています。」(文藝春秋)がある。

水道橋博士<後編>硬派からバカまで…“師匠”譲りの振り幅

公開日: 更新日:

 ただ、長年付き合っていて思うのは「大人の流儀」も十分心得ている常識人であることだ。たけしさん絡みの案件でトラブルになりそうだった時には博士は手を差し伸べてくれ、こちらが礼を言うと何事もなかったように飄々としている。文章も書く、コントも、コメンテーター、ネットもやる。要するに自らやりたければ何でもやる。

 中でも私が尊敬するのは「プロデューサー」としての活動だ。今やトップクラスの映画評論家になった町山智浩にMXテレビで番組を持たせたり、若手のてれびのスキマ(戸部田誠)氏に本を書かせる下地を忍耐強くつくったり。その他、例を挙げたらキリがない。

 たけしさん独立について触れるために博士に確認すると「4月25日発売の週刊文春を」とメッセージが。「拝啓 週刊新潮様」と題する原稿には、「あの日、軍団は会合の前に集まり、恫喝的な物言いにならないように言葉遣いを確認し合っていた。それがまさか、隠し録りの音声を恣意的に利用され、印象報道に用いられることになるとは」と記している。

当事者でありながらも文章は客観的。意見も至極中立だと思う。たけしさんの新会社「T.Nゴン」の方とはお会いしたことはないが、愛人の言いなりと揶揄されたK氏とは仕事をさせていただいていたが、しっかりとビジネスが出来る方である。これも“愛人にたけしが振り回されている”という印象操作であると思うし、新会社になってからたけしさんと仕事をしているテレビ局の現場からも特にトラブルについては耳に入っていない。

 ひょっとして今回の「ビートたけし独立」も博士のシナリオによる“プロデュース作品”だったりして……。あ、これは冗談であります。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  4. 4

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  5. 5

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  1. 6

    フジ反町理氏ハラスメントが永田町に飛び火!取締役退任も政治家の事務所回るツラの皮と魂胆

  2. 7

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  3. 8

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  4. 9

    やなせたかしさん遺産を巡るナゾと驚きの金銭感覚…今田美桜主演のNHK朝ドラ「あんぱん」で注目

  5. 10

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が