おかず卵1個…映画監督・飯田譲治さんの上京後の極貧生活
でも、毎日、朝から夜遅くまで現場を駆けずり回るから、お金を使わなくて、8万円でも食っていけた。忙しいながらもストイックに映画の勉強をして、監督になる日のために企画書を書き続けていました。
今月、オンエアされる僕が作・演出を手掛けた連ドラ「アイアングランマ2」の主演女優、室井滋(59)とは学生時代から付き合いがありました。8ミリを撮ってたころ、室井は早稲田大のシネマ研究会にいて。「面白い女優がいる」と聞き、8ミリ映画の撮影に呼んだのが最初。気が合って、それ以来ずっと友人です。シゲルは僕よりだいぶ先に売れて、27歳か28歳でベンツに乗ってた(笑い)。
シゲルたち仲間と競馬に出掛けた時、僕は馬券が当たったけど、雨の日の競馬場はスリが多いらしく財布をすられて、6000~7000円勝ったのに財布の1万円や免許証は全部なくなって。そのことをシゲルはいまだに話してますね。
監督になってからは極貧生活ではなくなりました。でも、今思えば若かったから“貧しい!”とか“悲しい”って感覚はなかった。お金がないのは当たり前。もう一回あの頃の生活を繰り返すのは絶対イヤだけど(笑い)。