ロックンローラーコンテスト準優勝で開けた芸能界への扉

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 なんとか踊りを楽しめるようになったとき、「ミス・ロックンローラーコンテスト」があるとメンバーが知り、私はチームの代表として出場の要請がかかった。「きみはマスコットガールなんだから、チームの名前を売っておいで」というのだ。踊りのうまい先輩の特訓で振り付けを覚え、コンテストの舞台に立った。「ダイアナ」に「リトル・ダーリン」と、一生懸命踊った。なんと準優勝だった。この秋に東京で開かれる全国大会に出場できることになり、そこで優勝すると歌手デビューできると聞いた。

 憧れの聖子さんと同じ歌手。それは夢のまた夢。私は学校の先生になろうと思っていた。でも、夢の世界にも懸けてみたい。原宿、ホコ天、竹下通りに行けるというだけで胸が躍った。

 全国大会はこの翌年だった。直前に風邪で39度近い高熱を出し、リンパ腺が腫れてとても外出どころじゃなかったけれど、絶対に行くと言い張って、心配してくれる家族を押し切った。原宿を歩いた。ホコ天で竹の子族を見て、竹下通りでクレープを食べて、原宿発祥のフィフティーズのファッションブランド「クリームソーダ」のお店に入った。

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