主演俳優ノーギャラ…「カメ止め」28億円ヒットの裏の悲哀

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「今作のように、ワークショップ(体験型講座)からスタートしたような作品ならば、ノーギャラという話はよくあります。でも、使ってもらえるだけ御の字で、頑張れば、お金はあとからついてくると思ったら痛い目に遭います。作品が売れて儲かったら、有名な役者を揃えて、類似企画を大規模予算でやればイイくらいにしか製作側は考えていない。役者や現場スタッフは使い捨て状態です」

 映画の大ヒットによって、濱津にはテレビ出演などの仕事が舞いこんだが、暮らしぶりはそう変わらないようだ。

「出演作品の売り上げからロイヤルティーをもらう契約は、海外の俳優では当たり前だそうです。無償や少額の出演料で買い取られ出演するのは卒業すべきでしょう。音楽の世界では契約上の格差がヒドいです。オリコンチャート1位の人気バンドでも、武道館公演の直後に、打ち上げを途中で抜けて生活費捻出のためにバイトに直行するメンバーがいる一方で、バンドの権利収入で豪邸を建てて、美酒に溺れる利権屋メンバーがいます」(野島氏=前出)

 映画関係者からは「予算がなく最初はノーギャラであっても、作品がヒットしたらロイヤルティーが役者にも派生するようにすべき。口約束とかではなく、きちんと契約書を締結すべき」との声が上がる。しかしながら、そんな面倒くさい条件を突きつける俳優なんかは煙たがられるのがオチ。監督やプロデューサーから外されるのが怖くて泣き寝入りが実情だ。

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