名バイプレーヤー光石研 アラ還で初ドラマ単独主演の勝算
果たして、光石は2人に続くことができるのか。コラムニストの桧山珠美氏が言う。
「長年テレビに出ている俳優さんは大体、顔と名前が一致します。視聴者も、判官びいきではありませんが、ポッと出の若手イケメンよりも、苦労して主演を掴んだ俳優さんを応援したくなるもの。数多くの作品で研さんを積んでいることも理由のひとつです。演技が下手な若手イケメンが主役だと周りを実力者で固めないといけません。しかし、『孤独のグルメ』の松重さんを見ても分かるように、ベテランは初主演でも全てを任せられる。芝居に深みがあり、見ていても面白い。光石さんも長年バイプレーヤーとして活躍した実績があるので、うまくいくと思いますよ」
もっとも、08年には名脇役で超ベテランの演技派で知名度も抜群の小日向文世(64)がドラマ「あしたの、喜多善男~世界一不運な男の、奇跡の11日間~」(フジテレビ系)で初主演し苦戦した例があった。還暦に近いオジサンの主演ドラマを積極的に見たがる人は少なそうだが……。
「当時はバイプレーヤーという言葉がなく、脇役が主役になって活躍するには時代が早すぎたのだと思います。もしかしたら、小日向さんが脇役から主役への転向の道を切り開いたのかもしれません」(桧山珠美氏)
光石には追い風のようだ。