スマホは使いよう?日本語らしい会話が日ごとに消えていく
「いいね」と「かっこいい」と「カワイイ」しか感動語を知らない若造が増えた。この青年、パソコンのプログラミングばかりIT会社で10年やってきたとか。片頭痛のついでにオレも横から「しっかりしゃべれないなら、映画の仕事は無理やぞ。もう辞めた方がええわ」と助言したかったが、またパワハラだのヘチマだの騒がれるだけかと思い直し、「おまえ、ちゃんと食べてる? 普段、何食べてんの?」と突っこんでみた。すると、「今んとこはポテチとダイエットコーラだけかも。まあ夜まで持つかなって」と言う。蹴飛ばしてやりたくなった。こんなヤツと同じ目的で生きたくない。スマホとパソコンとなんとかは使いようか知らないが、日本語らしい会話が日ごとに消えていく。ほんとに頭が痛かった。
もう何十年も前に東京から消えたのが「譲り合い」の習慣だ。心が消えると言葉まで消えてしまうのか。車を走らせるたびに嫌な気分になる。路地から大通りに出ようとしてもまずは割り込めない。誰もが「絶対に譲ってなるものか」と目を光らせて運転してるようだ。今だと思って進入したら、すぐにクラクションが鳴り続く。警官でもないのに「止まれ!」と怒鳴って、降りてきそうなバカもいる。構っていられないが、しばらく不愉快だ。