トレイン・ミッション(2018年、米、英、仏)
還暦オヤジのマイケルは突然、会社にリストラされる。住宅ローンの返済や息子の教育費を抱えて途方に暮れたままいつもの電車で帰路に就くと、車内で謎の美女から怪しい依頼を持ちかけられる。報酬は10万ドル。オイシイ話は、恐るべき陰謀の渦中に叩き落とされる幕開けだった。
「バルカン超特急」や「大陸横断超特急」など電車を舞台にしたミステリーサスペンスは名作揃い。本作は、庶民的な通勤電車をモチーフにしてる点が興味深い。
セリフは劇中マイケルが口にしたデュマの小説の一節。
この言葉通り、黒幕に妻子を人質にとられて孤立無援の冴えないオヤジは、悪戦苦闘しながら前進する。
中高年を演じたらピカイチのリーアム・ニーソンの演技がとにかく渋い。
「96時間」シリーズでも体当たりの演技を披露したように、サラリーマンの悲哀を漂わせながらハラハラのアクションを展開する。
犯人の罠で電車が脱線するシーンは、ド迫力だ。