アンカーウーマン(1996年、米国)
田舎娘タリーは、TVニュース番組のアンカーを夢見てマイアミへ。採用されたローカル局で、上司ウォーレンの雑用係として働く。そんな2人が成長していく過程を描く。
ラブストーリーだが、実話をベースにしているせいか、ベタベタ感がない。ロバート・レッドフォード演じる元トップアンカーのウォーレンは、キザでも頑固でもなく、いつも自然体でカッコいい。公開当時、クールビューティーだったミシェル・ファイファーはタリー役で、コケティッシュな魅力を前面に出す。
そんな2人はやがて恋に落ち、上司は「キミの夢を奪うような男に、俺はならない」と部下をサポート。その影響で女性部下は都会的な美人へと磨かれていき、上司は仕事のモチベーションを上げる。多忙な彼を気遣った彼女の言葉に返した言葉がコレだ。
劇中流れるセリーヌ・ディオンのヒット曲「ビコーズ・ユー・ラブド・ミー」が物語をさらに盛り上げ、心地良い気分に浸れる。女は男で変わり、男は女で若返ることをポップに軽く表現している。
リポート中のタリーが刑務所の暴動に巻き込まれるサスペンスシーンもあり、物語にはメリハリが利いている。テンポも良く、観賞後はスッキリした気分になれる。面白いラブストーリーだ。
夫婦やカップルで見ると、出会った頃の恋人気分を思い出すだろう。何度でも見たくなる名作だ。