65歳のジャッキー・チェン “老けメーク”で挑んだ新境地
今月7日に65回目の誕生日を迎え、“前期高齢者”となったジャッキー・チェン。5月3日公開の主演映画「ザ・フォーリナー/復讐者」(ツイン配給)では、コメディータッチの笑顔キャラは完全封印、新境地に挑んでいる。
ジャッキーは、ロンドンで発生した無差別テロによって最愛の娘を失い、復讐に燃える父親という役どころ。北アイルランド内の宗派による対立をベースに描かれ、テロへの関与が疑われる政治家に近づき、思いを遂げようとするのだ。
ただ、スクリーンに映るジャッキーの顔はしわくちゃだ。往年のアクションスターも老けたものだと思わせるが、これ、わざわざオールド・メークを施したのだという。
マーティン・キャンベル監督(75)は、「ジャッキー自身は45歳に見えるからだよ」と振り返る。
北アイルランド紛争は1998年に和平合意が結ばれたが、先日もカトリック系過激派アイルランド共和軍(IRA)から分離した新IRAによる暴動が起こったばかり。ニュージーランド出身で英国在住歴もあるキャンベル監督も、悲惨な状況を目の当たりにした経験があるそうだ。それをエンターテインメントで描くことについては、並々ならぬ決意があった。