【ドラマ】視聴率が半減したのに…どんどん制作されるワケ
30年前、ドラマは会社や学校で共通の話題になった。最高視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を見ると、NHK朝ドラの「青春家族」が44.2%で、「純ちゃんの応援歌」が44・0%。これが平成元年のワン・ツーだが、3月まで放送された「まんぷく」は最高23.8%。20ポイントの開きがある。
「ドラマを見る人は半減したわけです。時代劇も消えました。元年は『水戸黄門』と、西田敏行主演のコメディー『翔んでる!平賀源内』の2作品がトップテンに入っていて、年末には大型時代劇までありましたから。『北の国から89・帰郷』『教師びんびん物語Ⅱ』『愛しあってるかい!』の3作品が10位までに入っていたフジテレビの凋落も時代を映しています」(コラムニスト・桧山珠美氏)
それでも新作ドラマがどんどん制作されるのは、「パッケージにして売れるからです。DVDやブルーレイのほか、ネット配信でも稼ぐことが可能。最近はテレビ朝日が『科捜研の女』を1年間、日本テレビが『あなたの番です』を半年間放送するなど、ボリュームが求められる海外市場での展開も意識するようになっています」(前出の桧山珠美氏)。
家族一緒にリアルタイムで見る習慣は平成で完全になくなった。