CD売上は全盛期の2割弱も ライブの市場規模は急拡大の理由
技術大国ニッポンの象徴だったCD(コンパクトディスク)がもうすぐその役目を終えようとしている。音楽CDはソニーなどが開発して1982年8月に誕生。世界初の楽曲はABBAの「The Visitors」だった。2カ月遅れで国内でも松田聖子らがCDを発売している。
そのCDは誕生してからわずか4年後の86年にアナログレコード盤の販売枚数を逆転。音楽プレーヤーの小型化もあり、ピーク時の1999(平成11)年にはシングル・アルバムの合計で4億2375万枚を売り上げた。この年のヒット曲には「だんご3兄弟」(速水けんたろう、茂森あゆみ=291.8万枚)、「Winter,again」(GLAY=163.8万枚)、「monochrome」(浜崎あゆみ=162.2万枚)があった。金額でもこの年がピークで、5512億円の売り上げを記録している。
ところが、2018(平成30)年の総売り上げは、ピーク時と比べ2464億円減の3048億円。デジタル音楽配信が微増(昨年は644億円)しているが全体の2割でしかなく、CDの販売不振を補うほどの力はない。