東ちづるさん 仏絵本のカロリーヌに憧れて自由な冒険心を
カロリーヌの冒険
昭和から平成にかけ、「お嫁さんにしたい」が代名詞だった東ちづるさん。当時を知る中高年なら、舌鋒鋭いコメンテーター、さらに社会活動家として活躍する現在の姿に驚いているかもしれない。人生を変えた一冊、その原点となった本を尋ねると、フランスの絵本「カロリーヌの冒険」シリーズを挙げてくれた。
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幼い頃の私は、おままごととか、女の子の遊びに興味がなく、外でひとり鉄棒したり、家では本を読むか絵を描くか。本はクラシックをかけながら読み聞かせてくれた母の英才教育が始まりでしたけど、この本は世界文学全集と違い、とても異色に感じたのを覚えてます。
なんといっても、同い年くらいのカロリーヌです。思い立ったら吉日と海へ山へと旅立ち、時空を超えて過去や、月にまで行っちゃう。どんなピンチに見舞われても、明るくクリアしていくんです。子猫や子犬など、かわいい8匹の仲間といい、なんて自由でキュートで、いつかカロリーヌのようになりたいなあって。高校3年くらいまで身近に置いて読み返していました。