元俳優・唐渡亮さん 最高月収1億2000万円が伊豆の“村長”に
NHK朝ドラ「すずらん」で全国区の知名度に
さて、1965年5月16日、大阪府茨木市に生まれた唐渡さんは、高校3年の時にスカウトされてファッションモデルに。その後、19歳の時に上京し、メンズ雑誌やファッションショー、イッセイミヤケの広告モデルにも抜擢された。
「そして25歳から、自己表現の幅を広げようと俳優への転身を図ったんです」
注目を浴びたのは、雛形あきこ主演のドラマ「闇のパープル・アイ」(96年、テレビ朝日系)。さらに、ともさかりえ、鈴木紗理奈らが出演したドラマ「FIVE」(97年、日本テレビ系)など話題作に次々出演。遠野なぎこの出世作・NHK連続テレビ小説「すずらん」(99年)で遠野の恋人役を務めて知名度は全国区になった。
だが好事魔多し。
「撮影中に声が出にくくなり、診察したら『喉頭腫瘍異型がん』のステージ4。それを隠して仕事を続け、約2年半の闘病中に計7回の手術を受けました」
がんは寛解したものの、声帯は3分の1になったためハスキーボイスに。だがそれを持ち味に、一時はドラマや映画を常時3作4作と抱え、約20本のCMに出演。「最高月収は1億2000万円」と我が世の春を謳歌した。
ところが、「20代はビールをチェイサー代わりに、ひと晩で大瓶1ケース(20本)なんてザラ」という酒豪ぶりが裏目に出た。09年8月、飲酒して交番で警官とトラブルになり、ドアを蹴飛ばしたため器物損壊で現行犯逮捕されてしまった。
「結局、不起訴にはなったのですが、不誠実だったとはいえ警官相手に激高したのは良くなかった」
即日、レギュラー番組はもちろん、オファーされていた仕事も全てキャンセル。どん底に落ちた。
「そんな時でも手を差し伸べてくれるのが本当の親友です。人を見る目を養わせてもらいました」
翌年に復帰。地道に芸能活動を続けていたところ、今回のオファーがあった。
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住まいは車で約10分の3LDKマンション。
「バツイチなので一人暮らし。気楽にやってます。アハハハ」
(取材・文=高鍬真之)