「なるほど!ザ・ワールド」名物リポーター迫文代さんは今
部族の王様からプロポーズをされたことも
さて、迫さんは長崎県佐世保市に6歳上の姉、3歳上の兄を持つ末っ子として1959年2月20日に生まれた。そして、菓子メーカーの社員だった父親の転勤で小学1年の時に神奈川県へ。テレビ朝日へ局アナとして入社したのは、日本女子大を卒業後の81年だった。
「同期は小宮悦子さん、廣瀬雅子さんらで最初はタモリさん、山城新伍さんが出演するバラエティー番組を担当しました」
その後、フリーになるや、物おじしない性格と体力、明るいキャラを買われてリポーターとして活躍。そのひとつがフジテレビの「なるほど!ザ・ワールド」だった。
「レギュラーは3年半くらいでしたが、1年のうちの3分の2が海外ロケ。すごく楽しかったんだけど、『このままじゃあ、お嫁に行けなくなる』ってことで降板したんです」
印象的な場所といえば?
「ぜーんぶ!(笑い)。強いて挙げるなら、カメルーンの部族の王様に151番目の妻としてプロポーズされたこととか、ラオスで体長2センチのアリを食べたこと。ダカールで見た夕日も美しかったわ」
降板後、しばらくしてご縁があり結婚。一人息子に恵まれ、子育てが一段落してリポーターに復帰した。都内から鎌倉に引っ越したのは01年だ。
「海が近く、歴史があって緑豊か。海外にも知名度が高い。それでいてJRで東京まで1時間弱ですから、住むには本当にいいところ」
もう1カ所、お気に入りの場所がある。毎年夏に1カ月滞在するためバンガローまで建てた小笠原諸島父島だ。
「店名の『コペペ』は父島コペペ海岸に由来してるんです。半年間住んでたこともあるし、もう60回以上行ってますよ」
離婚当時、中学3年生だった息子さんは大学を卒業して社会人に。今は県外で働いている。
「卒寿を過ぎた母の介護もあって、夏季休暇以外は毎日バタバタ追われてます。でもそれが健康の秘訣かもね」
話し上手。気がつくと2時間も経っていた。
(取材・文=高鍬真之)