政治家は本当に鈍くてバカ 今こそ税金の使い方を考え直せ
頼りない国、頼りないこの社会に非正規やパートでもない寄るべなき者たちが何百万、いや何千万人と生きている。そんな現代に向け、我らの新作映画「無頼」では欲望と虚栄の時代のせりふたちがちりばめられている。
はなを垂らした貧乏な子供だらけの昭和30年代。テレビが町の電器店にしかなかった時、主人公の少年がからかわれる。
「アイスキャンデー売りに行かねえのか?」「アカ板(銅板)でも拾ってこい」
高校生が不良にカツアゲされて「東京に安保デモに行くんです」「バカ、社会のためなら献血だろ。血売りに行こうぜ。牛乳瓶1本で500円だ」と言われていた。
街頭じゃ大人も新聞を見て言い合った。
「ケネディ大統領、撃ち殺されたって」「戦争になるぞ、死の灰も降ってるし」
ヤクザたちも高度経済成長で息巻くのは1970年代だ。
「ゴッドファーザーって見たか?」「カタギのあの三男坊が腹くくって親のあだを討つとこ、いいですね」「田中角栄が日中国交で向こうと杯をしたんだから俺たちも仲良くしようや」「こいつ、元過激派なんです」「マルクス、レーニンの子分でした」「でもソ連にギャングはいても侠客はいないだろ」