「ホープ師匠やめてください!」日本一の“発展場”の銭湯で
あの頃の銭湯内の張り紙も、ちょっとほかのお風呂屋さんでは目にしないだろうなあ? というものがいくつかあったのだ。「最近、若い男性の下着を持ち帰る者がいますのでご注意ください」やら「休憩室の電灯を消しての不純な行為禁止」(別に電灯をつけていけないということではありませんよー!!)。
そんな中、あのおバカ過ぎるおおらかな事件は発生したのでした……。ゴムパッチンでかつて日本中を笑いの渦に巻き込んだ「ゆーとぴあ」のホープ師匠は同じ町内に住んでいるということもあり、ちょくちょく銭湯で顔を合わせました。
その師匠が新宿でラサール石井さん作・演出の芝居をやるので、それに出演してほしいと直接出演交渉をしてきたのです。しかも、その銭湯のサウナの中で……。もう一度述べておきますが、その当時、その銭湯は有名な同性愛者の発展場だったのです。
ちなみに、お客さんはほかに4、5人いました。その状況での師匠の出演交渉……。
俺が渋っていると次第に師匠は説得に熱が入ってきて「な、ダンカンちゃんこの通り(手を合わせて)一回だけやってくれ!!」「普段あまり舞台芝居の経験はないだろうけど、一度やったら快感でやめられなくなるって!!」「いや、俺がさバーンと受け止めるから、ガンガンやりたいだけ突っ込んできていいからさあ……、ね、頼む!! この通り、お願い、やってー!!」。
その直後、俺たち2人はほかのお客さんの「モノスゴイ〇モがサウナにいる」という番台へのクレームで全裸のまま、平謝りをするという結末を迎えたのであった……。情けねえ!!
(つづく)