コロナとテレビ<上>コロナ禍で激変するTV業界の悲惨な未来

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 収録や生放送やロケができない番組はどうなるのか?

 現状、再放送や総集編で一時的に難をしのいでいるが、受信料で一定の収入が保証されているNHKはともかくCMの広告収入で成り立っている民放はそんな気楽なことは言っていられない。視聴者が“懐かしい”と呟いてくれているうちはいいが、「懐かしのヒットソングメドレー」などもやり過ぎたら飽きられるのは自明のこと。

 CMスポンサーもおそらくこの事態でしばらくは目をつむってくれるだろうが、このコロナ禍で多大な被害を受けている以上、そんな甘い対応はいつまでもできない。再放送や総集編には放送権利処理など基本的には高く見積もっても当初の制作費の10分の1程度しか経費がかかっていないのだから、広告料も買い叩かれる可能性は否定できない。

 こうなると資産の内部留保を持っている局とそうでない局で明暗がはっきりと分かれる。終息が長引けば局の制作費をあてにしているテレビ制作会社、芸能事務所、さらに収録時に配る弁当屋にまで波及する。一方、総集編を作るディレクターたちはおのおの、自宅やどこかの建物の個室やホテルの一室で慣れないパソコンやネットを利用して他のスタッフと連携を取りながらも孤独な作業を続けている。

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