NYの地下鉄で…心臓が縮み上がる俺の恐怖体験を聞いてくれ
ありとあらゆる人種が交じり合う地下鉄の車内はあらゆるところがぶち壊されているという怖さに加え……実際は恐怖を感じていた乗客の誰かが襲いかかってくるのではという疑心暗鬼と……その時、後方の車両からガチャーン、ジャラジャラズルズル、ガチャーン、ジャラジャラ!! と地下鉄の車両では絶対に耳にしないような音が近づいてきたのだ。
振り返ってその音の方に目をやると、後方車両の真ん中あたりにケチャップなどが入っている大きな空き缶を片手に持ち、ものすごいスピードで床を這って……進んでくるのであった。床を這う? スミマセン、あの時の一瞬にして心臓が縮み上がるような光景がフラッシュバックして説明不足になってしまいましたが、その人は両足のヒザから下がなかったのです。そのため働き口も見つからず、空き缶を人々の前に差し出し、小銭を入れてもらう物乞いをしていたのでしょう。
彼と俺の距離はアッという間に縮む……というよりそんな光景をかつて目にしたことがなかったので、ただひたすら俺を目印に向かってくるようでパニックになる俺。固まりそうになる心と体を奮い立たせ、前の車両に速足で逃げる俺、その後ろからガチャーン、ジャラジャラジャラズルズルが決して離れないで追ってくる、逃げる(汗)、ガチャーン! 逃げる(冷汗)ジャラジャラ!(脂汗)ズルズル……そして気がつけば一番前の車両の突き当たりに……ウワワーッと絶叫しそうに俺がなったその時、ヤンキースタジアムの駅に止まり、ドアが開いたのでした……。
あ、フィルダーの話を横に置いたままだった……。じゃ、次回に持ち越しでーす!! =つづく