前田旺志郎が兄弟漫才から役者への転身を決めた是枝作品
両親からは「芸能を続けてもいいし、やめてもいいけど、続けるなら東京に出た方がいいと思うし、やらへんなら大阪に残って大阪の高校行ったらいい。自分で考えなさい」と初めて自分に決断を任されました。
その瞬間、「芸能を続けるかどうか自分で決めなアカンのや!」と。
10歳で、映画「奇跡」(2011年)に出演でき、もちろん是枝監督がすごいわけです。でも、周りから褒めてもらった時に、すごくうれしかった。漫才でのお客さんの瞬間的な反応も好きですけど、映画は撮影から1年後に公開されて、作品として後々まで評価される。はっきりと芝居を好きになった分岐点としては、「奇跡」でした。
3の時にかなり悩んだ末に、もっと軽く考えてもいいだろうと思い、「今は芝居が好きなんだから続けよう!」と決めて上京しました。やっと吹っ切れて、初めて「これが自分の仕事なんだ」と意識できるようになった瞬間です。
そして今は芸能の仕事としては俳優の活動に集中しています。
「漫才はもうやらないんですか」「解散したんですか」とよく聞かれますけど、僕らもちょっとよくわかっていなくて(笑い)。