“リモート紅白”高視聴率も…TVに映らなかった裏のドタバタ
「視聴率が判明した瞬間、想定外の高い視聴率にNHK局内に歓声が起こりました。一部の番組スタッフからは『史上最低の数字を叩き出すかもしれない』との声が出ていたからです」(事情通)
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、史上初となる無観客放送に踏み切った昨年大晦日の「第71回NHK紅白歌合戦」が大方の予想を裏切り、まさかの高視聴率を叩き出した。第1部(午後7時30分~8時55分)は世帯平均視聴率34・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区=以下同)。前回の34・7%から0・5ポイント減となったものの、続く第2部(午後9時~11時45分)は40・3%を記録。制作関係者はこう話す。
「2部制になった1989年以降、歴代最低視聴率を記録した一昨年の37.3%から今年度は3.0ポイントも上昇したんです。2018年の41.5%以来、実に2年ぶりに40%台を復活させた。局上層部もこの結果に大満足ですよ」
そもそも一部のスタッフが危惧していた低視聴率の理由はこうだ。
「VTRを改めて見直してみると、あえて“生”と打ち出さなければ8割がVTR収録で十分対応可能な演出だった。やはり紅白は年に一度のお祭りです。大勢の出演者がステージの上に一堂に会することによって実現できる丁々発止のパフォーマンスが実現できなかった。モニター越しの会話も迫力がなく、空回りも多かった」(番組関係者)