「麒麟がくる」識者の評価 新たな光秀像と裏切りのラスト
まさかのラストについて制作統括のNHKの落合将チーフプロデューサーは「『麒麟がくる』最終回で、明智光秀(らしきもの)は本能寺の変の3年後も大地を駆け抜けていきました! あの方は、生きていた光秀で、のちに家康を助けるのか、または駒が見た希望の幻なのか、はたまた、ただの他人の空似なのか……それは視聴者の皆様方のご想像にお任せします!」と異例のコメント。作家の麻生千晶氏は「私は“ああこう来るか”と気持ちよく裏切られた感じでした」としてこう話す。
「これは史実ではなく、池端俊策さんの解釈によるフィクションなので、これでいいと思います。駒ちゃんが見た光秀も現実なのか幻なのかわからない。うまいなあと思いましたね」
■令和の光秀は知的で爽やか
麻生氏はさらに続ける。
「放送再開後は特に、主君である信長との確執にさいなまれる光秀を演じた長谷川博己さんが素晴らしかった。だんだん顔がすさんでいきつつ知的な感じを失わない。光秀はもちろん主君に盾突いた謀反者とされてきましたが、新たな解釈で、新しい光秀像を見事に描いてみせたと思います」