「加藤浩次だから見る」は番組の視聴動機にどれだけあるか
タレント加藤浩次(51)が吉本興業と結んでいたエージェント契約の打ち切りが吉本側からの申し出だったことで、「粛清の始まり」などと取り沙汰されている。同じくエージェント契約の芸人たむらけんじ(47)のクビも危ないんじゃないか等々、SNSでの狂騒もかまびすしい。
実際、闇営業問題の宮迫博之をはじめ、中田敦彦、西野亮廣ら吉本とたもとを分かったタレントはテレビのレギュラー番組がない状態にある。加藤がこの秋の改編で日テレ系「スッキリ」のMCから降ろされるとの臆測は業界内でも言われている。しかし、だからといって、大手芸能プロに盾突いたら明日はないとの結論を導くのは早急すぎる。
テレビの制作費で、最もコストがかかるのが人件費。出演者、制作者(ディレクター、アシスタント)だ。毎年、恒例のように制作費が削減されていく中で、テレビの現場は上から落ちてくるバジェット(予算)の中でやりくりするという昔ながらのスタイルを今も続けている。自分たちでマネタイズ(収益化)しようにも、局の営業のからみもあって、自由にできないのが現場の実情だ。